「会社でTOEICを受験したことはあるものの、500〜600点程度しか取ったことがない」
「転職活動のためにTOEICでアピールできる点数を取りたい」
「600点から800点まで上げるにはどうすればいい?」
この記事では、こんな悩みや意気込みに応えるため、TOEIC600点から800点まで上げる方法について
実際にTOEIC800点を達成した私が解説していきます。
TOEIC800点取るために必要な時間はズバリ500時間
この時間は実際に海外の大学が発表したデータです。
下の表はOxford University Press(オックスフォード大学出版局)が、TOEICを受験している生徒を指導する講師用に作成した資料です。
この資料によると、学習習熟度に個人差はあると思いますので参考値ではありますが、
600点→800点と200点上げるまで必要な時間は約500時間であると読み取ることができます。
出典:Oxford University Press【A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success】
6ヶ月で500時間の基本的な勉強プラン
6ヶ月のプランなら3時間/日の勉強時間が必要です。
1~2ヶ月: 各パートの強化
1.リスニングパートの強化(90時間):1.5時間/日
得点しやすいリスニングパートから強化します。通勤通学時間を有効活用するとさらに効率が上がります。
そしてこの時、発音を覚えること、音声変化を理解すること、音読に力を入れることがリスニング力アップへの近道です。
自分が知らない音は聞こえないですし、聞くことに意識がいきすぎると意味が理解できないからです。
2.リーディングパートの強化(60時間): 1時間/日
パート5に特化した英文法の問題をひたすら解きます。パート5&6を約20分以内で解き、9割取得できるようにトレーニングします。
リーディングパートはここをまず押さえることが最優先です。
英文法の基礎を理解し、瞬時に英文の構造を把握して解答する力は、後々全パートの問題の解答力に効いてくるからです。
また、パート7で解答する時間を確保するためでもあります。
もし理解できない文法事項がある場合は解説のある文法書まで戻って復習してください。
3.語彙力強化(30時間):0.5時間/日
これまでの問題演習でわからなかった単語をメモししていきます。
この時、意味だけではなく、必ず発音記号、音声を確認するようにしてください。
記憶への定着率も違って来ますし、自分で言えない、音を知らない単語はリスニングできないからです。

3~4ヶ月: 弱点を把握&克服
1.模擬試験の受験と振り返り(30時間):0.5時間/日
公式問題集を使用して、自分の苦手分野をチェックします。誤答した問題に重点を置き、弱点を克服するための対策を講じましょう。
自分の苦手分野がわからなかったり、克服の仕方がわからないと手詰まりになる方もいらっしゃると思うので、
そういう方はオンライン家庭教師やコーチングサービスを利用して第三者にフィードバックをもらうと苦手分野がクリアになります。
2.問題集の2週目を解く(120時間):2時間/日
1~2ヶ月目で使用してきた問題集の2周目を解きましょう。ここでは模擬試験で把握した弱点のパートから優先的に解いていきます。
この時、使用した教材の英文は音読することをオススメします。最低でも5回は音読して間違えた問題の英文に慣れていきましょう。
3.語彙力強化(30時間):0.5時間/日
これまでメモしてきた単語を覚えるようにします。
語彙力強化は出会う頻度を多くするようにしてください。
例えば、100語覚えるのに、毎日10語ずつじっくり読んで覚えるのではなく、
ざっとでいいので毎日100語を10日間繰り返す方が記憶への定着率は高いです。

5~6ヶ月: 実践演習
1.公式問題集で実践演習(90時間):1.5時間/日
2時間の試験を集中力を保てるようにトレーニング、そして解答速度と精度を高めていきます。3回解答法を用いてさらに弱点部分の洗い出しを行います。(3回解答法については後で説明しています。)
2.最終調整(60時間): 1時間/日
模擬試験の結果を分析し、残りの時間でさらに改善が必要なパートを復習します。最後のスパートをかけ、不安要素を解消していきます。
3.語彙力強化(30時間):0.5時間/日
これまでの演習で出てきたわからない単語を徹底的になくします。

TOEIC800点取るために必要な教材は各分野合わせて4冊のみ
ズバリ今から紹介する問題集4冊で800点取れます!
実際に私もこの4冊をやり込んで800点に到達しました。
ここからはTOEICのパートごとに分けて解説していきます。
Part1、Part2 (短文リスニングパート)対策:
TOEIC(R) L&Rテスト 究極のゼミ Part 2&1
まず、Part1&Part2に出題される写真描写問題(表示された写真に関する音声を聞いて、最も適している説明文を選ぶ)
および応答問題(1つの質問を聞いた後、3つの応答を聞いて最も適しているものを選ぶ)の対策に関してはこの一冊で十分です。
ヒロ前田さんが対話形式で解説してくれており、非常に読みやすいため、
TOEICの勉強をしたことがない初心者の方でも取り組みやすい一冊です。
Part1&Part2が出題パターンごとに全11回分にまとめられ、講義形式で解説されており、巻末にはPart1&Part2のみの模試が2回分ついています。
一日に一章分の講義を勉強すると、2週間かけることなく、Part1&2の解答法と知っておくべき知識について学ぶことができます。
特に不正解の選択肢に関しても、なぜ間違いとなるか解説されているところがいいですね。
しっかりと自信を持って正解を選べる力が身につきます。
Part3、Part4(長文リスニングパート)対策:
TOEIC(R) L&Rテスト 究極のゼミ Part 3&4
続いて、Part3 会話問題(会話を聞いて3つの設問に答える)、
Part4 説明文問題(ニュースや電話メッセージ等の説明文を聞いた後、3つの設問に答える)の対策はこの一冊です。
またまたヒロ前田さん解説の究極のゼミシリーズです。
こちらは全15回にまとめられ、ミニ模試2回実施分がついています。
一日一講義終わらせると、3週間もかからず一周することができますね。
こちらも上で解説した一冊同様、設問パターンに分けて対話形式で解説されており、
音声のどの部分に着目して聞き取れば良いのか、覚えておくべき表現など、
必要なことだけ解説されているので、短期間で正解を選べる力が身につきます。
私、600点から800点に上げることができた半年の間に一回TOEICテストを受けているのですが、
Part1からPart4まで上で解説した2冊をやるだけでリスニングパートがすぐさま100点UPしました。
それだけ十分に英語を聞き分けて正解を見極める力がつくので本当にオススメの2冊です。
Part5、Part6(文法、語彙パート)対策:
TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問
続いて紹介するのは、
「でる1000」の愛称で有名なこの一冊です。
神田外国語学院でTOEIC満点講師として著名なTEX加藤さんが監修するTOEIC対策本です。
文法と語彙力が問われるPart5 短文穴埋め、Part6 長文穴埋め問題の対策は
この一冊を徹底的にやってください。
TOEIC600点前後から抜け出せない方は、正直この2つのパートに時間がかかってしまい、Part7に時間を残せない人が多いです。
実際、私もそうでした。
この本はボリュームが多く、正直やり終えるまでに一番労力を使いますが、
やり終えれば必ずPart5&6を20分以内に解き終える力が身につきます。
また、この本の優れている点はTOEIC必須単語で問題が構成されているため、
脚注で学んだ単語が後の問題で出てきたりするので、
解いている間に、勝手に頻出単語を覚えることができます。
問題集の使い方についてはこちら↓で詳しく解説しています。
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TOEIC600点取得は問題集1冊だけで可能!英文法に集中する勉強法
「TOEICではPart5や6が苦手」 「リーディングパートで時間が足りない」 「まずTOEICで600点を目指したい」 この記事ではこんな悩みや意気込みに応えるため、TOEIC600点取得を目指し、 ...
続きを見る
Part7 長文リーディング対策
公式 TOEIC Listening&Reading 問題集
あれ?Part7対策は?と思うかもしれません。
しかし、Part7対策のためにわざわざ参考書を揃える必要はありません。
この公式問題集がPart7対策には一番有効なのです。
Part7で得点するために必要なことは以下になります。
- 最近の出題傾向を把握する
TOEICは時代のトレンドになっていることを問題に組み込んでいく傾向が強いです。
最近は在宅ワーク(work from home)に関するメールの文章や単語が頻出しています。 - 時間配分や解く順番を決める
TOEICのリーディングパートは時間との闘いです。 自分が解ける問題を確実に正解することが重要です。 - パラフレーズに素早く気づいて対応する
TOEICでは文章中のある表現について、異なる単語や表現で言い換えられた選択肢が正解になったり、ヒントになったりすることが多いです。 これにいち早く気づくことで、正解を素早く選ぶことができ、確実に得点することへの近道となります。
上記3つのポイントを最短で効率よく学ぶことができるのが公式問題集なのです。
受験勉強に取り組んだ経験がある人はわかるかもしれませんが、
試験対策には本番さながらの形式、同じレベルの過去問を解くことが最も効率の良い学習法です。
出題傾向、時間の配分、自分の苦手とする分野を簡単に把握することができます。
しかしTOEICは過去問が出版されていません。韓国では売られていますが、全て韓国語の解説になります。
そのため、過去問に最も近い問題集としては、TOEICの開発を行なっているETSが制作した「公式問題集」が最適です。
また、公式問題集では頻出単語の意味が、脚注で丁寧に記載されているため、語彙力を効率よく伸ばせる点も魅力の一つです。
TOEIC800点取るために必要な勉強法は?

この記事ではリスニングパートを真っ先に勉強していく方法を紹介していきます。
TOEICでは、リスニングパートの方が得点を上げやすい
リスニングパートは一旦あるキーワードさえ聞き取ってしまえば正解を見極められる問題が何問も出題されます。
また、リスニングパートの方が、出題される単語のレベルが低い傾向にあります。
さらに、人は成果が目に見えて上がるほどモチベーションが上がります。
得点力の上がりやすいリスニングパートを先に対策しておくことで、学習の成果をすぐに実感できます。
そして、成果を実感するほどやりがいを感じ、より学習への意欲が高まります。
故にリスニングパート対策から始めることは実力の面でも、意欲の面でもメリットが大きいのです。

パートごとに対策していく順番
『Part2→3→4→5&6→1→7』
この順番がオススメです。
一般的にはPart5&6の文法パートの勉強から始めていくと思いますが、
ある程度単語や文法の知識を身につけ600点を取得されている方は
リスニングパートから取り組んだ方が圧倒的に伸びやすいです。
上記で紹介した参考書を使用する場合、次の手順で勉強してみてください。
・手順1
『TOEIC(R) L&Rテスト 究極のゼミ Part 2&1およびPart 3&4』の2冊をとにかく2周する
スキマ時間に、解き終えた問題の音声を聞いてリスニング力を鍛える
・手順2
『TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問』を2周する
・手順3
『公式 TOEIC Listening&Reading 問題集 TEST1』を、時間を測って本番さながらに解いてみる
・手順4
自分の弱点とわかった部分を手順1や2で使用したテキストに立ち返って復習する
・手順5
『公式 TOEIC Listening&Reading 問題集 TEST1』をもう一度解いて間違った問題を復習する
・手順6
試験前に『公式 TOEIC Listening&Reading 問題集TEST2』の問題を解き、復習し、手順4と5を繰り返す
この手順でやってみてください。劇的にTOEICの点数が伸びる!これ間違いないです。

まずは短い対話文であるPart2から
問題文が短く、出題数が多めのPart2から対策するのが取り組みやすいでしょう。
Part2の対策としてはまず、WhatやWhenなどのWHに関する疑問文、提案や命令文、Yes/No疑問文など決まっている形に慣れることから始めましょう。
そして冒頭の疑問詞、目立っている単語を意識して聞く練習をしてください。
会話が自然とつながる応答を意識しながら、特にキーワードになりそうな単語を正確に聞き取る努力をしましょう。
質問と同じ表現や似ている発音を含でいる選択肢は不正解となることが多いため、見極められるよう注意してください。
Part2対策をいち早く終わらせて、解き終えた問題を使ってスキマ時間に聞くようにすると勉強効率がよりアップします。
スキマ時間のリスニングにはアプリを使用すると便利です。
短い対話文に慣れてきたらPart3、4対策
短い対話文に慣れてきたら長文リスニングパートの対策に入ります。
Part3の会話文ではどういう場面での会話なのか、
Part4の説明文ではニュースや電話メッセージなど内容が何かを
選択肢から予想できるとリスニングの際、余裕ができ、焦らず解答できます。
また、同じような設問文が出るので、一瞬で意味を把握できるよう暗記してしまうとさらに余裕が出ます。
解き終えた問題を使用してシャドーイングやディクテーションなどの訓練を行うとさらに効果的です。
スキマ時間も利用して、幾度も繰り返し聞き、リスニング力を高めていきましょう。
以下に取り組み方のポイントを書いておきます。
リスニング対策を一通り終えたらPart5、6対策
ここはできる限り多くの問題を解いて出題パターンを覚える訓練をしてください。
出題パターンは以下に示しておきます。
語彙問題、品詞に関する問題、動詞に関する問題、前置詞に関する問題、代名詞に関する問題、関係詞に関する問題、比較級や数の問題
特に品詞問題は空欄前後を読んで解答できるものが多く、出題数が多いためしっかりと対策を行なってください。
このパートの勉強は多くの問題をやり抜く必要があり根気が入りますが、
定着してしまえば得点源になりやすいのでここを越えれば絶対に報われると信じ、トレーニングしてください。
以下に取り組み方のポイントを書いておきます。
公式問題集の解き方を工夫しながら、3回解答する方法で総仕上げ
800点達成に向けた最後の総仕上げです。
公式問題集の勉強方法はいくつかやり方があると思いますが、上で解説した方法が苦手分野を克服し、得点UPに繋げられるのでオススメです。
そしてさらにオススメしたいのが、3回解答する方法です。
公式問題集を1回目解いた後は答え合わせをしないで、今度は解答時間を気にせずじっくりと解いてみてください。
2回解いた後は解答をしっかり読み込んで自分の不正解だった問題を分析してください。
こうすると時間が残っていたら解けたのか、現在の自分レベルでは解くことができなかったかどうかが明確になります。
そして後者の分野を優先して復習してください。
数週間明けた後、もう一度同じ問題を使用して解答時間をきっちり測り、解いてみてください。
このやり方が公式問題集の勉強効果を最大限発揮する方法です。
復習をする際は、解答の脚注単語は全て暗記するようにしましょう。
脚注に書かれている単語や表現はETSが覚えておくようにと忠告しているようなものです。
また公式問題集は最後まで解けなくても焦る必要はありません。
800点は最後10問適当マークでも他のパートで正答できていれば到達可能です。
600点から800点まで一気に上げる方法まとめ
- 学習の時間は500時間を目安に確保する
- 教材は上記の4冊のように数を絞ってやり切る
- 勉強はパートごとに分けて行い、リスニングパートから勉強していく
お気づきの通り、今回のTOEIC勉強法では単語帳を使用しないで完結します。
それがなくても上記で紹介した問題集に載っている単語をしっかり暗記さえすれば十分800点を狙えます。
実際800点でも実用的に英語が話せるようになるわけではありません。
しかし、海外赴任を希望して会社に申し出たり、転職活動でアピールするに至っては十分な点数です。
私もTOEIC800点を取得してからは、転職活動を思っていたよりもはるかに優位に進めることができました。
元々あった英語に対する苦手意識も今では一切なくなって、英会話のスキルを上げることに夢中になっています。
是非この記事を参考に皆様のEnglish Lifeを充実させてください!
TOEICの勉強を一緒に見てほしい、今年こそ確実にスコアアップを狙いたいという方は是非、ご相談に来てください。
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それではまた! Bye for now!